趣味と飛行とガジェットと

趣味で空を飛んでいるアラサー会社員が、スマホやタブレットを中心としたガジェットの活用法を気ままに紹介していきます。

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【土竜の唄】セスナ パピヨン号は上海まで飛べるか検証

最近読んだ「土竜の唄」という漫画に、セスナで大阪から上海まで飛んで行くシーンがあったので、勉強を兼ねて実機の性能データを使って、実際にそのような飛行が可能か検証してみることにします。

(注)あくまでお遊びの検証です。実際のフライトでは燃料には十分な余裕をもって飛びましょう。

 

漫画の設定

「土竜の唄」は高橋のぼる氏による漫画で、潜入捜査官として暴力団の一員となった主人公の活躍を描く作品です。面白い漫画ですので是非読んでみて下さい(ただし下ネタ満載です)。ただし本記事にはストーリーの一部の盛大なネタバレが含まれますので、未読の方はご了承願います。

 

 

作中で、主人公である菊川玲二と、その兄弟分である日浦匡也が中国マフィアにさらわれた組長の娘を救出するため、大阪から上海まで小型機で飛んで行く「アサギマダラ作戦」が描かれています。今回は作中の情報と私が普段乗っているセスナのマニュアル等から、「アサギマダラ作戦」の設定通りの飛行が可能か検証します。

 

前提の整理

パピヨン号の性能

まずは作中のセスナ機(パピヨン号)について、作中では「セスナ」という表記のみで具体的な機種名は言及されていません。ここでは作中のイラストと、30巻の日浦のセリフ「航続距離1300km」という情報から、C-172(Long Range Tank装備機)と仮定し、性能データは手元のC-172N Pilot's Operating Handbook(要するに飛行機の取説)から引用します。

 

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飛行ルート

設定では、東京を出発して一旦大阪の飛行場で給油し、そこから上海に向かうことになっています。経由地となった大阪の飛行場は、作中では「大阪新簡易飛行場」という架空の飛行場ですが、本記事では大阪における小型機の拠点である「八尾空港」とします。到着地については作中で不時着した上海万博の中国館「中華芸術宮」とします(容赦ないネタバレでごめんなさい)。

飛行ルートは八尾空港と中華芸術宮を結ぶ大圏航路(最短距離のルート)とします。Google Mapを使って距離とコースを求めると以下の通りとなりました。高松、福岡の上空を通る1370kmのフライトです。

 

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フライトの成立性検証

燃料搭載量と機体重量

使用可能燃料はLong Range Tankに満タンで50ガロン、搭乗者は前席2名のみ(菊川玲二、日浦匡也)とします。2人の体重に関して公式設定は無いので、推定値として元々ガタイの良いヤクザで、さらに金属製の義足を装備している日浦は100kg、警察官の菊川は75kgと仮定します。荷物はとりあえず10kgとします。

実際の機体のWeight&Balanceデータ(個々の機体によって異なりますが、私が普段乗っている機体のものを使います)に上記の設定を反映して計算すると、重量、重心位置は機体の許容範囲内に収まり、離陸重量は2223lb(1008kg)となります。

 

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C-172の航続性能

マニュアルより、C-172の最大航続距離は以下の条件で約750nm(1389km)となります。(nm:nautical mile 海里=1.852km)。

  • 50ガロンの使用可能燃料を搭載
  • 地上滑走、離陸、上昇中の燃料消費も考慮する
  • 45分(4.1ガロン)の予備燃料を考慮する
  • 無風条件とする

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上のグラフは横軸が航続距離、縦軸が巡航高度です。またKTASと書いてある数字が対気速度(空気に対する速度)で、単位はノットです。右の「45% POWER」と書かれた線がエンジン出力を最小限に絞って燃費を良くする、いわば「エコ運転」をした場合の航続距離で、その場合に約750nm(1389km)飛べることを示しています。巡航高度は4000ftと仮定します。

先ほど求めた大阪-上海間の飛行距離が1370kmだったので、この時点で、「無風なら行ける」という結論が得られます。上海上空に到着してからも45分以上飛行できるので、着陸場所を探す余裕もあるでしょう。ただし、向かい風が吹いた場合は話は変わってきます。

 

偏西風を仮定した場合

基本的に日本付近の上空は偏西風が吹いていますので、上空は西風です。つまり、大阪から上海へのフライトは向かい風を受ける確率が高いです。作中でも「偏西風に押されて」上海上空で燃料が尽き、不時着を余儀なくされています。特に上記の「エコ運転」では速度が遅い(92ノット=170km/h)ので、向かい風の影響は非常に大きくなります。

例えば、平均10ノットの向かい風が吹いたとすると、対地速度(地面に対する速度)は82ノットになりますので航続距離は82÷92×1389=1238kmとなり、45分の予備燃料を全て使っても82×45÷60×1.852=113km追加されるだけなので、合計1351kmしか飛べず、上海の20km手前でガス欠です。

 

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なお、向かい風が平均9ノットの場合、予備燃料投入後の航続距離が1368kmとなり、漫画と同じように「上海上空でちょうどガス欠」というシチュエーションになります。上空の偏西風が9ノットというと若干弱い気もしますが、低高度であればあり得る範囲かと思いますし、そこは菊川、日浦の強運ということで。

結論として、フライトとしては成立しています。むしろ、「ギリギリ行けるかも!って飛び立ったけどやっぱり風に押されて不時着」というシチュエーションが実機の性能と整合しすぎてて、「作者すげえ」ってなりました。実際作中ではセスナの外観やコクピット、ATCや給油に至るまで細かく描写されており、小型機のことをかなり勉強して描かれているのがわかります。

 

所要時間

ちなみに、向かい風9ノット(対地速度83ノット)で1370km飛行するための所要時間を計算すると約9時間となります。漫画では大阪を夜出発して上海に翌朝到着しており、大阪で給油を待っているシーンで「今(夜の)9時」、上海到着直後に「朝の6時」(現地時間 日本時間で7時)と言っていたので、日本時間22:00離陸と考えればこれもピッタリです。非常によく考えられた設定です。

C-172で9時間…自分には無理だな、操縦してもしなくても。日浦さんおつです。燃料を節約するためにパワーとミクスチャーをシビアに調整しながら1人で9時間操縦した後あの着陸を決めるとは、さすがクレイジーパピヨン。

 

まとめ

セスナで大阪-上海というシチュエーションは最初読んだときは「絶対無理だろ」と思いましたが、改めて検証してみると「理論上は行けなくもない」ことが分かり意外でした。もちろんこのような飛行は現実的ではありませんが、「機体の性能限界を知っておく」という意味では良い勉強になったと思います。

それでは、今日も読んで下さり、ありがとうございました。

【ThinkPad X1 2017】Thunderbolt3とWiGigのメリットを分かりやすく解説!

私の愛機であるThinkPad X1 Carbon 2017にも搭載されている最新の通信規格であり、今後のPCのトレンドとなりそうなThunderbolt3とWiGigについて、初心者にもわかりやすく解説していきます。

 

このページの目的

イマドキのPCには、「Thunderbolt3」とか「WiGig」という次世代の通信規格が搭載されています。これらは最新のPC事情に接していない人にとっては馴染みが無く、初めて聞く人も多いと思うので、私が調べて理解した範囲で説明します。

この記事では規格そのものの技術的詳細には深入りせず、PCがこれらに対応していると何ができて、どうウレシイのかに重点をおいて説明します。

 

Thunderbolt3とは?

Thunderbolt3とは、USB Type-Cのコネクタを使った高速通信規格です。ThunderboltはもともとUSBとは関係なく、Macで採用されていた規格ですが、Thunderbolt3になってコネクタがUSB Type-Cと共通化され、USB3.1の上位互換として使えるようになったため、今後普及が進むものと予想されます。

USB Type-Cというのはこれ。最近のスマホでMicroUSBに代わって採用が進んでいる小さいコネクタです。そう、上下の区別がなくなったアレですね。

 

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実はこのUSB Type-Cコネクタ、上下の区別だけでなく、ピン数が大幅に増えてUSB以外の信号を同時に送れるようになり、電力供給機能も強化されるなどインターフェースとしての性能も劇的に進化しているんです。そして、その進化した部分をフル活用しているのがThunderbolt3なんです。

Thunderbolt3と従来のUSBとの違い、特徴は以下の3点です。

 

通信速度がめちゃくちゃ速い

Thunderbolt3は通信速度は極めて高速です。具体的にはUSB3.1の4倍となる40Gbpsで通信できます。他の通信規格と速度を比較した下の画像を見てもらえば、Thunderbolt3がいかに高速か分かると思います。

 

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ディスプレイがつながる

従来のUSBではPCとディスプレイを接続することはできず、DVI、HDMI、DisplayPort等の専用のインターフェースを使って接続していたと思います。一方で、Thunderbolt3はDisplayPortを含んでいるため、ディスプレイも接続することができます。これもUSB Type-Cコネクタの増えたピンを活用した機能(Alternate Modeといいます)の1つです。

 

大電力を供給できる

USBの利点の1つは通信と電力供給が同時にできることですが、Thunderbolt3ではUSB Type-C専用の強化された電力供給規格であるUSB PD(Power Delivery)に対応しているので、従来のUSBよりも大電力を供給できます

具体的には、従来のUSBでは5V 1Aまでの供給しか出来なかったのが、USB PDに対応したThunderbolt3では最大20V 5Aまでの供給が可能です。これならスマホだけでなくノートPCも充電できます。実際にThinkPad X1 Carbon 2017ではACアダプタのPC側はUSB Type-Cコネクタです。

 

使い道は、ずばりドッキングステーション!

ここまで読んで多くの方がお持ちの、「Thunderbolt3が凄いのはなんとなく分かった。それで何に使えるの?」という疑問にお答えしましょう。上で挙げたThunderbolt3の特徴を生かすデバイスは、ずばり、ドッキングステーションです。

 

ドッキングステーションって何?

ドッキングステーション、あるいは単にドックと呼ばれるデバイスがこれ。下の写真はLenovo純正の「ThinkPad Thunderbolt 3 Dock」です。

デスクトップPCの本体裏側についてるI/Oパネルのようなコネクタが並んでいますね。写真のLenovoドックの場合、DisplayPort×2、HDMI、VGA、USB 3.0×5、Gigabit Ethernet、ヘッドフォンジャック、Thunderbolt3の各ポートを備えています。

 

 

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前回の記事で「ドックはUSBハブのお化けだよ~」とざっくり説明しましたが、実際には外付けのHDDや光学ドライブのようなUSB機器に加えて、ディスプレイ×2台、有線LAN、プロジェクター等も接続でき、ノートPCにUSB Type-Cコネクタを1本繋ぐだけでデスクトップPCと同等の拡張性を実現できます。しかもドック側にACアダプタを接続しておけば、PC本体はUSB PDで給電されるのでACアダプタ不要です。

これだけ多くの機器がUSB Type-Cコネクタ1本でつながるって凄くないですか?これがthunderbolt3の最大のメリットです。

要は、40Gbpsなんて通信速度は単独のデバイスで使うことはほぼ無いけど、ドックを使ってたくさんのデバイスをぶら下げるときに真価を発揮するということですね。こちらのような汎用品のThunderbolt3ドックも沢山あります。値段も拡張ポートの種類と数もまちまちなので、自分に合った製品を選んで下さいね。

 

グラフィックボードを外付け?

さて、こちらはややコアな層向けの使い方になりますが、PCI Express×16接続のグラフィックボードをThunderbolt3で外付け化するユニットが発売されており、このようなユニットを使えば、Thunderbolt3でノートPCにグラフィックボードを外付けできます。

Thunderbolt3はPCI Express×16(Gen1)と同等の通信速度なので、こういった従来のUSBでは出来なかった使い方も生まれてくるわけですね。今のところはグラボ自体がPCI Express以外のインターフェースに対応していないので、こういったユニットを使うしかないですが、そのうち純粋に外付け用に設計されたグラボも出てくるのではないでしょうか。

ディスプレイやドライブ類に加えてグラフィックボードも拡張対象となれば、3Dゲームも含めたPCの使い道の大部分がノートPCだけでカバーされることになります。

 

あれ、デスクトップPC要らなくね?

うん、そう思いますよね。

今まで自宅据え置き用のデスクトップ、持ち運び用ノートPCの2台を運用していた人も、Thunderbolt3ドックや外付けグラボがあれば、ノート1台にまとめられる可能性があります。

CPUやメモリはノートPCでもデスクトップPCとさほど変わらないので、自宅でデスクトップPCを使う理由はディスプレイ、入出力デバイスやドライブ類の拡張性だと思います。コネクタ1本で拡張性を解決するThunderbolt3ドックがあれば、ノートPCにまとめた方がデータ移行やソフトを別々にインストールする手間が無くなって良いのではないでしょうか。

 

WiGigとは?

Wigigは60GHzの高周波を利用した高速無線通信規格で、一言で言えば「Wigigは上で書いたようなドッキングステーションが無線でつながる規格」です。Wigig搭載の無線LANボードと専用のWigigドックを使用することで豊富な周辺機器をワイヤレスで利用することができます。

 

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Thunderbolt3と異なりワイヤレスなので、ケーブルが不要で設置場所を選ばない利点があります。一方で、以下の制約もあります。

  • 通信速度は最大7GbpsでWi-Fiより速いがThunderbolt3、USB3.1には劣る
  • 電波の到達距離10m程度と短く、直進性が高いので障害物が苦手
  • ワイヤレスなので電力は送れないため、PCとドックの両方にACアダプタが必要(もしくはPCはバッテリー駆動)

なお、ThinkPad X1 Carbon 2017では、Wigig搭載の無線LANボードは2017年8月現在米沢生産では対応しておらず、海外生産のみの対応となります。私はドックは有線のThunderbolt3で十分と判断したので、選択しませんでした。

 

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それでは、今日も読んで下さり、ありがとうございました。

ThinkPad X1 Carbon 2017をもう少し真面目にレビューする

ThinkPad X1 Carbon(2017年 米沢生産モデル)を最近購入しました。X1 Carbon関係のキーワードで検索してこのブログに来られる方が多いようなので、購入から約2ヶ月使った感想として少し細かい点も含めてレビューしていきます。

 

構成

私が選択した構成は以下の通りです。購入~着弾までの顛末は以前の記事を参照下さい。注意点として、X1 Carbonは小型軽量化を追求したUltrabookなので、パーツの換装、増設による性能アップはほぼ不可能と考えた方が良いです。なので、SSDやメモリは迷ったら大きめを選択することをお勧めします。安い買い物ではないので、後悔が無いようにしましょう。

  • CPU   :インテル® Core™ i7-7500U プロセッサー (2.70GHz, 4MB)
  • メモリ:16GB LPDDR3 1866MHz (オンボード)
  • SSD:512GB ソリッドステートドライブ PCIe-NVMe (OPAL対応)
  • ワイヤレス:インテル Dual Band Wireless-AC 8265(2x2) Bluetooth 4.1(LTEなし、WiGigなし)
  • ディスプレイ:14.0型FHD液晶 (1920x1080 IPS 300nit 光沢なし)
  • IRカメラ:なし
  • 米沢生産モデル
  • 価格:¥172,681(レノボカスタムショップ)

www.flying-gadget.com

 

使い方

私はこのPCを以下の用途で使用しています。今回のレビューはこれらの用途が前提になります。

  • ネットサーフィン、ブログの執筆
  • Excelを使った表計算
  • 画像処理ソフトによる写真編集
  • Androidアプリ開発の勉強

 

良い点

まずはこれまで使ってきて感じた良い点を挙げていきます。

 

画面サイズ14インチを確保しつつ小型軽量

最大の利点は何といってもこれに尽きます。14インチFullHDはExcelやプログラミングの作業をストレスなく行うのに最低限必要と言える画面サイズで、14インチの画面サイズを実現して、かつ外形サイズは13インチクラスと同程度、片手で楽々と持ち運べる重量1.2kg以下のUltrabookというのは他に中々無く、価値あるものだと思います。

以前使っていたE430は2kg以上あった上にサイズが大きく、普段使いの鞄に入らなかったので、「旅行にPCを持って行きたいけど嵩張るので諦める」、「カフェで作業したいけど持ち運びが面倒だから家でやる」ということがありましたが、X1 Carbonを買ってからは「使うかもしれないからとりあえず鞄に入れて行く」ようになりました。それくらい気軽に持ち運べるPCです。

 

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左:ThinkPad X1 Carbon 2017 右:ThinkPad Edge E430 画面はどちらも14インチ

 
シンプルで無駄な機能が無い

最近のノートPCは画面がタッチパネルだったり、タブレットに変形したりといった、スマホの影響を受けたトレンドがあるわけですが、私に言わせればWindows PCにそんな機能は必要ありません。私の個人的な意見ですが、PCはスマホやタブレットと明らかに用途が異なり、PCとWindowsは文書作成、表計算やプログラミング等のキーボードをバリバリ使った「作業」、スマホやタブレットは動画、電子書籍やゲーム等のエンターテイメント、位置情報と連動したオンラインサービス等に特化していくべきであって、両者は明確な棲み分けができると考えています。

その点で、X1 Carbon 2017はシンプルなクラムシェル型のノートPCで余計な機能が無いので私のような志向の方には良いと思います。本当は上記の理由でWindowsも10より7の方が個人的には好きなのですが、サポート面を考えると敢えて古いOSを選ぶメリットは少ないのでWindows10で良いと思います。

 

作りがしっかりしていて不安が無い

これは実際に所有してみると分かるのですが、筐体の剛性、ヒンジ部分の精度、キーボードのタッチなど全体的にしっかり作られていて、格安ネットブックのような安っぽさが全くありません。長く使う上で重要なハード面の耐久性については全く不安を感じさせず、スペックだけを見ると割高に感じますが、こういうところはさすが高級品といったところです。

 

小型・軽量ながら十分な拡張性がある

PCは小型軽量化を追求するとどうしても拡張ポート類の数が犠牲になることが多いですが、X1 Carobnは普通のUSB3.0ポートが2つ、ACアダプタの接続ポートを兼ねたUSB Type-Cポートが2つ、他にHDMIポート等を備えており、一般的な用途であれば十分な拡張性を備えています。強いて言えば光学ドライブが無いのは多少不便ですが、この薄さでは搭載は物理的に困難でしょう。

また、USB Type-CポートはThunderbolt3という拡張規格に対応しているので、別売りのドックを購入すればデスクトップPC並みの拡張性を実現できます。これに関しては今後試してみて記事にしたいと思っています。

 

イマイチな点

これまで使ってきて感じた欠点についても触れておきます。

 

期待したほどサクサクでない

最新のPCでしかも奮発してCPUはi7、メモリ16GBと高グレードの構成を選んだので、何をやってもサクサクであらゆる作業が捗ると期待していたのですが、Chromeで複数のタブを開いてブログを書きながら調べ物をしたり、Excelで表計算をしていると一時的に重くなったり数秒間フリーズすることが時々あります

前のPCよりは当然速くなっているのですが、「17万もしたんだからもう少し頑張ってよ」と思うことも正直あります。PC自体の性能向上ペースが鈍化している中で伸びしろを小型化や低消費電力化に振っている分、絶対的なパフォーマンスに関しては期待しすぎると少しがっかりするかもしれません。

 

MicroSDを使うのにピンによるカバー着脱が必要

X1 CarbonはMicroSDのスロットがついており、WWAN(LTE)モジュール選択時に使用するSIMスロットとセットで背面にあるのですが、これがスマホのSIMスロットと同じようにピンを使ってカバーを外してからSDを抜き差しする仕様になっていて、正直これは使いにくいです。ちなみにMicroSDとSIMのスロットは上下に分かれているので同時利用が可能です。私は購入時にLTEモジュールを付けなかったのでSIMは使えませんが(笑)。

以前使っていたE430は前面にSDカードスロットがあり簡単にSDカードの出し入れができたのですが、X1では「MicroSDを使う度にピンを用意してスロットのカバーを外す」という余計な手間が必要になっています。スマホと違ってPCのMicroSDは頻繁な出し入れが前提だと思うのでここはもう少し工夫してほしかったです。

 

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指紋センサーの性能が悪い

これは同じ時期に買ったスマホのHuawei Mate9と比較した上での評価になりますが、正直言ってX1 Carbonの指紋認証は認識速度、成功率ともにMate9に惨敗です。時間がかかる上に失敗が多く、4桁のPINを入力する方が余程手っ取り早いので私はすぐに使うのをやめました。

Windows Helloの問題なのかX1 Carbonのセンサの問題なのかわかりませんが、残念ながら同世代の他のデバイスに明らかに劣っているという点で低評価とせざるを得ません。

 

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一緒に買っておくと良いもの

ThinkPad X1 Carbon2017をこれから購入する方のために、一緒に買っておくと良いグッズを紹介します。 

13.3インチUltrabook用ケース

必須。そして13.3インチ用を選ぶのがミソです。小ささが売りのPCなのにケースが無駄にデカくては携帯性を損なってしまいますからね。そしてLenovoの純正ケースは高すぎ!PCケースに1万5千円はないわ~

私は以下のケースを使っていますが、これがお手頃価格で専用品のごとくピッタリです。さらに取手付きで純正ケースより持ち運びに便利、スリムながらクッション性も十分とメリットしかないので正に必須アイテムです。私はスリムタイプにしましたがマウスとACアダプタ程度であれば十分入ります。他にも周辺機器を入れたい方はポケットタイプが良いと思います。

 

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Bluetoothマウス

X1 Carbonは普通のUSBポートが2つしかないので、貴重なポートを占有しないようマウスはレシーバ不要のBluetoothマウスが良いです。私は以下の製品を使っています。操作性、電池持ちも良いですし2台のPCをスイッチで切り替えられるのも便利です。

 

外付けHDD(USB Type-C対応)

こちらのポータブルHDDはUSBケーブルが普通のUSBとType-C両方に対応しているので、X1 Carbonで使う場合は他のデバイスとの融通が効きやすくお勧めです。

 

外付け光学ドライブ 

X1 Carbonには光学ドライブが無いので、外付けの光学ドライブが1台あると何かと便利です。X1 CarbonのUSBポートは給電能力が十分なので、電源ケーブルが不要なバスパワー給電に対応したものがおすすめです。Blu-ray対応か否かで価格が大幅に変わってきますので用途、予算と相談して選びましょう。 

Thunderbolt3ドック

まずドックって?Thunderbolt3って何ぞや?WiGigとかもあるよね?という方は以下の記事を参照下さい。

 

www.flying-gadget.com

 

ざっくり言えば「USB Type-Cのケーブル1本で外付けドライブやらディスプレイやらの周辺機器を大量にぶら下げられるUSBハブのお化け」と思ってもらえれば大丈夫です。

Lenovo純正のThunderbolt3ドックもありますが、下のような汎用品も多数あります。価格も拡張ポートの種類も様々ですので用途、予算に合ったものを選びましょう。

 

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それでは、今日も読んで下さりありがとうございました。

ハワイでプライベートパイロットのFlight Reviewを受けてきた

今回は自家用パイロット向けの記事になります。FAAがパイロットに義務付けている2年に1度の技能審査であるFlight Reviewをハワイで受けてきたので、自身の備忘録を兼ねてレポートします。

 

Flight Reviewとは

米国航空法 FAR§61.56では、パイロットが機長として飛ぶために24か月に1度のFlight Reviewを受けなければならないとされています。Flight ReviewはCFI(飛行教官)の下で最低1時間の座学と1時間の飛行訓練による知識、技量の確認を行い、認められればログブックに完了のサインをしてもらえます。詳しい情報は下記のCFIJapanさんのサイトに載っています。

 

24ヶ月に一度は必要なFAR 61.56 Flight Review

 

私は2015年6月にロサンゼルス近郊でPrivate Pilotのライセンスを取得してからちょうど2年経ったので、今回ハワイでFlight Reviewを受けてきました。お世話になったのはオアフ島の西側にあるカラエロア空港を拠点にしているこちらのフライトスクールです。何故ハワイにしたかって?単純に、「ハワイで飛んでみたかった」というのが理由です。

 

www.trfshawaii.com

 

注意点

この記事では私が実際に受けたFlight Reviewの内容をレポートしていきますが、Flight Reviewの内容はスクールや教官の方針、個々のパイロットによって違ってきます。参考までに私はFAA Private Pilot ASEL(+JCAB自家用操縦士 飛行機 陸上単発)のみ保有、総飛行時間100時間程度、日本で月1~2回飛んでいる駆け出しのプライベートパイロットです。

 

宿題

スクールとメールで連絡を取り、Flight Reviewの予約を取ると早速宿題が出されます。こう書くと簡単そうですが、実際にはメールが中々帰ってこなかったり、スクールの電話が国際電話を受けられなかったりで一筋縄では行かない部分もありました。また、予約を取るためにはクレジットカード情報を提供する必要があります。

宿題の内容は以下の通りでした。

  • FARの復習(こちらの資料のPage6の内容を勉強しておくこと)
  • ハワイのチャートについて質問するので目を通しておくこと
  • カラエロア空港からモロカイ空港までのフライトプラン作成(当日の気象を反映すること)
  • Weight & Balanceの確認(訓練機のW&Bデータと教官の体重が事前情報として送られてきました)

予約が決まってからのメールの対応は至って丁寧でした。この時点で渡航の1ヶ月前だったのである程度余裕を持って取り組めました。基本的にはFAAで自家用を受けた時の内容の復習です。FAAはVFRチャートをネットで無償公開してくれているので非常に助かります(最新版なのでホノルル空港はちゃんとINOUYE INTLになっています)。この辺はさすが航空先進国ですね、どこかの島国も早く見習ってほしいものです。今回利用するカラエロア空港はホノルルの西側、ワイキキから車でH1フリーウェイを30~40分ほど行った場所にある小規模空港で、軍用機と小型機が利用しています。

 

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不可抗力のドタキャンでハナウマ湾へ

今回はハワイ到着翌日にFlight Reviewの予約を入れていましたが、当日に教官が体調不良のため実施不可との連絡が来ました。TRFSは家族経営の小さいスクールで教官が1人しかいないので、この辺は仕方ないですね。

仕切り直して翌日改めてFlight Reviewを受けることにします。その日はハナウマ湾に行ってシュノーケリングをしてきました。

 

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座学

翌日には教官も復活したようなので早速スクールに行き、まずは座学からです。聞かれた内容はプライベートのオーラルとほぼ同じで、以下のような内容でした。

  • 他の空港に行くときに集めなければならない情報は?→NWKRAFT
  • 昼間のVFRフライトに必要な装備品は?→TOMATOFLAMES
  • 夜間の場合は追加で何が必要?→FLAPS
  • 飛行機の検査は何が必要?→AVIATE
  • (チャートの一部を指して)ここの空域は何?VMCの条件は?必要な無線設備は?
  • 乗客を運ぶための直近の飛行経験の条件は?昼と夜でどう違う?
  • AIRMET、SIGMET、Convective SIGMETとは何?AIRMETにはどんな種類がある?
  • 酸素供給が必要になる条件は?
  • カラエロア空港の上空で無線機が壊れたらどうする?
  • ハワイにClassA空域はある?→無い(初めて知りました)
  • モロカイまでどうやって行く?今日の天気で行ける?
  • W&Bは大丈夫?カテゴリはUtility?Normalと何が違う?

ある程度復習して行ったのでおおよそ答えられましたが、所々忘れている部分もありました。試験ではないので忘れていたり間違えた内容はその場で復習すれば大丈夫です(あまりにも全部忘れていると不合格にされるかもしれませんが)。座学は1時間くらいで終わりました。

 

フライト

いよいよハワイでの初フライトです。プランはモロカイ島まで作りましたが、実際のフライトはオアフ島西側を回って地形慣熟とマニューバの復習とタッチアンドゴーを行うという内容でした。機体はC-172L。普段日本で操縦しているのもC-172Nですが、速度計がMPH表示だったり(普通はノット)、フラップ操作レバーがモーメンタリースイッチだったり少し勝手が違います。

 

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飛行前点検をして、エンジン始動、ATISを聞いていよいよ出発です。RWY4Lから離陸すると目の前にハワイの美しい海が広がります。写真は同乗の友人に撮ってもらいました。

 

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フライトは海上でスローフライト、ストール等のマニューバを行い、オアフ島の西側を一周して地形、位置通報点の名称や周辺の空港との位置関係を勉強します。カラエロア空港に戻ってタッチアンドゴーを2回してフルストップ。飛行時間は1.3時間でした。カラエロア空港は軍も利用しており、C-5ギャラクシーも降りてきます。

 

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着陸後、無事ログブックにFlight Review完了のサインをもらいました。その翌日からは実際にモロカイ島にクロスカントリーに行ったり、オアフ島の東側でワイキキビーチやダイヤモンドヘッド、真珠湾の上を飛行したりとハワイでのフライトを満喫することができました。

今回プライベートパイロットのFlight Reviewを始めて受けましたが、一言で言えばオーラルを含めたチェックライドの縮小版という感じでした。初めての場所でFlight Reviewと地形、ATC慣熟を兼ねたフライトでしたが、特に問題はありませんでした。

 

費用

TRFSの訓練費用は公式サイトに書いてある通りです。基本的には時間当たりの飛行機のレンタル料(C-172ドライで$107/h)+同乗教育費用($50/h 座学も同じレート)+燃料代(約$6.5/gal≒$50/h)となります。乗客を乗せる場合は別途1人当たり$50かかります。これは飛行時間に関係なく1フライトにつき1人$50です。また、クロカン時のみ救命ボートのレンタル料が1フライトあたり$10必要になります。

支払いは現金、カード両方OKです。TRFSは費用に関しては明朗会計で良心的な部類だと思います。

 

ハワイのフライトまとめ

ハワイでのフライトについて、今回学んだことをまとめておきます。

 

風が強く、気象の変化が急

フライト時はかなり風が強く、20kt以上吹いていました。もともとハワイは北東からの貿易風が吹くのですが、その日は西海岸に接近しているハリケーンの影響で普段よりも風が強かったとのこと。一般的に午前中は比較的穏やかで午後から風が強まることが多いそうです。

また、ハワイの天気は変わりやすく急に雨が降り出したり視程が悪化したりといったことも良くあります。また、気流は海上では穏やかですが陸上ではかなり荒れます。私が訓練を受けたロサンゼルスと比べると難しい気象条件だと思います。

 

トラフィックが多くATCもハイレベル

ハワイ、特にホノルルは世界中のエアライン、軍用機、遊覧飛行の小型機を含む多くの飛行機が集まるため、必然的にトラフィックが多くなります。ホノルル空港周辺はクラスB空域なのでアプローチから許可を受けて飛行することになりますが、ホノルルは世界屈指の国際空港なのでATCは非常に忙しく難易度が高いです。特に普段日本人英語のATCに慣れている私のようなパイロットはスマホアプリのLiveATCで耳を慣らしてから行った方が良いです。

 

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景色は素晴らしい、絶対また行く

空から見たハワイの景色は本当に美しいです。絶対にまた行きます。次は他の島へのクロカンもしたいですね。TRFSはチェックを通ればソロで機体をレンタルすることもできるので、もう少し慣熟訓練を積んだら挑戦したいですね。ハワイでセスナをレンタルして気軽に他の島へ飛んで行けたら最高ですね。

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それでは、今日も読んで下さり、ありがとうございました。

実録!DSDSでガラケーに月額1000円プラスでスマホデビュー(ドコモメール設定編②)

私の母親がドコモFOMAガラケーからスマホデビューしました。DSDSスマホと格安SIMを組み合わせれば、ガラケーの電話番号とメールアドレスを残したまま、月額1000円程度の差額でスマホを使うことができるので、その方法をまとめていきます。

 

このページの目標

ドコモメール設定は手間がかかるので複数回に分けて説明しています。今回の作業は以下の通りです。

  • ドコモ以外の回線からドコモメールを利用する機能を有効にする
  • メールアプリを設定する

一連の記事でDSDS対応SIMフリースマホでFOMA契約のままドコモメールを使う方法を解説しています。spモードの契約、iモードとのメールアドレス入れ替えまでは前回の記事を参照下さい。

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ドコモメール マルチデバイス解放の儀

 さて、今回はドコモメールをSIMフリースマホから利用するために必要な「dアカウント利用設定」を行います。設定自体は何でもないのですが、残念ながらドコモ側の超絶イマイチな仕様のため、無駄な手間と費用を要するものになっています。愚痴を言っても仕方がないので、儀式だと思って淡々と進めましょう。本記事でなるべく効率の良い手順を解説していきます。題して「ドコモメール マルチデバイス解放の儀」です。この儀式が必要なのは最初の1回だけで、済ませてしまえまあとは問題なく使えます。

 

目的と手順概略

FOMA+格安データSIMのDSDS運用でドコモのメールアドレスを引き続き使うことが今回の目的になります。ドコモのメールアドレスはFOMA回線に紐づいていますが、DSDS運用ではFOMAは通話専用の回線として使うため、格安SIMのデータ回線からドコモメールを利用します。

ドコモメールはマルチデバイス(IMAP)に対応しているため、ドコモ以外の回線からでも利用が可能なのですが、デフォルトでは他の回線からドコモメールにアクセスする機能が有効になっておらず、ユーザーがメールアドレスに紐づいた回線でログインして「dアカウント利用設定」を行い有効化する必要があります。ここで問題となるのがメールアドレスに紐づいた回線=FOMAなので、FOMAのSIMを刺した回線でspモード接続して設定を行う必要があります。本設定はショップでも受け付けておらず、FOMA回線によるspモード接続が必須となっています。

 

3Gスマホを用意する

上で述べたように、今回の儀式ではFOMA回線でネットに接続する必要があります。最近のスマホは殆どがLTE対応ですが、LTEスマホはFOMAのSIMを入れてもネット接続できない仕様になっています。従って、中古でも何でも良いのでFOMAのSIMで接続可能な3Gスマホを用意します。また、出来ればAndroid4.0以上のものが良いです(Androidのバージョンが古いとブラウザのUA偽装が必要になるだけで、必須ではないです)。ドコモのスマホで上記の条件を満たす主なものを下表に挙げておきます。この表に載っていない機種でもFOMAのSIMを刺して通信ができればOKです。

 

機種名 Androidバージョン
SC-04D(GALAXY NEXUS) 4.2.2
SC-02C(GALAXY S2) 4.0.3
SO-03D(X acro) 4.0.4
SO-02D(Xperia NX) 4.0.4
P-06D(ELUGA) 4.0.4
P-04D 4.0.4
P-02D(LUMIX) 4.0.4
SH-06D(AQUOS) 4.0.4
SH-01D(AQUOS) 4.0.4
L-02D(LG-PRADA) 4.0.4
N-05D(MEDIAS) 4.0.4
T-01D (REGZA) 4.0.3
SH-07D 4.0
F-09D 4.0

 

これらの使い古しが家に眠っていればラッキー、そうでなければヤフオク等で探しましょう。私は実家に眠っていた弟のお古のSO-04Eを使いました。この端末はLTE対応なので素のままではFOMAのSIMで接続できませんが、ちょっとゴニョゴニョすれば接続できるようになります(ワンクリックツールでroot化して、Flashtoolで海外版のbasebandを焼いて…あっさり認識)。

 

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また、本儀式のために中古スマホを購入する場合は、ドコモ以外の3G端末を選んでおくと良いかもしれません。というのは今回の目的とは別に、Xi契約をFOMA契約に変更する際に「FOMA契約変更バリュー化の儀」というこれまた厄介な儀式が必要であり、その際には「ドコモ以外の3G端末」が必要になるためで、ドコモ以外の3G端末であれば両方の儀式を1台でこなせます。これらの儀式用の3G端末としては「freetel priori2」あるいは「Nexus4」あたりが実績があるようです。

 

 

FOMA回線のパケホーダイを契約しておく

「ドコモメール マルチデバイス解放の儀」はFOMA回線で3G通信を利用して行うので、その際に発生するパケット通信料は従量課金となります。従って、FOMAガラケーのパケット通信料が高額になることを防ぐため、2段階定額プランの「パケホーダイ・ダブル」あるいは「パケホーダイ・シンプル」をつけておきます。「パケホーダイ・ダブル」は月額400~4200円(税抜)、「パケホーダイ・シンプル」は月額0~4200円(税抜)のパケット定額オプションです。ダブルとシンプルは通話プランによってどちらを選べるかが自動的に決まり、通話プランが「FOMAタイプシンプル」の場合のみ「パケホーダイ・シンプル」になります。契約はMydocomoから簡単にできます。

「マルチデバイス解放の儀」で実際に発生したパケット通信は私の実績で約8,000パケットでした。パケホーダイ・ダブルあるいはシンプルを契約していれば数百円で済みます。

 

実際にマルチデバイス解放の設定を行う

準備ができたところで早速設定を行っていきます。FOMAのSIMを3GスマホにセットしてspモードのAPN「spmode.ne.jp」を設定します。設定自体は簡単ですが、従量課金の2段階パケット定額の状態での通信となるのでパケ漏れを最小限に抑えるため、Wi-Fi環境でリハーサルをしてから本番に臨みましょう。また、spモードパスワードがデフォルト(0000)のままの場合は変更しておきましょう(私は3G通信中に変更を促されて無駄な通信をしてしまいました)。また、なるべく直前までWi-Fiで行きたいところですが、dアカウントにログインするところから3Gでやらないとエラーが出るようなので、ログイン前にWi-Fiを切って先に進みましょう。

 

手順は以下の通りです。

  1. 「dメニュー」→「お客様サポート」へアクセス
  2. 「お客様サポート」にある「各種設定」内の「メール設定」を選択し、spモードパスワードを入力
  3. 「dアカウント利用設定の確認 / 変更」を選択
  4. dアカウントでドコモメールを利用するかどうかの選択で「利用する」にチェック

 

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お疲れさまでした。これでDSDS運用でドコモメールを使うための最大の関門はクリアです。パケホーダイは必要が無ければ解約しておきましょう。儀式用の3Gスマホも使う予定が無ければ売ってしまってもいいと思います。

はっきり言って、このような「普通にできて当たり前」の設定をするのに意味不明な儀式を必要とするドコモの仕様は本当にイケてない。ドコモメールをデフォルトでマルチデバイス解放するのがセキュリティポリシー上NGというのであれば、せめて本人がショップに行けば設定できるようにすべきだと思います。総務省もキャッシュバックの規制なんて余計なことしなくて良いから、こういうところに改善指導を入れてほしいですね。

 

メールアプリを設定する

マルチデバイス解放の儀が済んだのでSIMをDSDSスマホに戻して、メールアプリの設定を行いましょう。ドコモメール公式アプリはSIMフリースマホでは使えませんが、マルチデバイス解放したドコモメールはGmailやYahooメールと何ら変わらない普通のIMAPメールですので、Playストアにいくらでもあるメールアプリの中から好きなのを選んで使えば良いですし、PCからOutlookで送受信することもできます。初心者向けのメールアプリとしてはK-9 Mailをお勧めします。K-9 Mailでドコモメールを使う方法に関しては多くの方が紹介されています。

 

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usedoor.jp

ガラケーに戻したくなったら

スマホを使い始めてから、「やっぱりガラケーに戻したい」となった場合は以下の手順を踏むことで、スムーズに元の生活に戻ることができます。

  1. 「iモードとspモードのメールアドレス入れ替え」を再度行い、普段使いのメールアドレスをiモードに移行する。
  2. ガラケーSIMにアダプタをはめてガラケーに戻す
  3. 格安SIMを解約し、スマホ本体は不要なら売却する

spモードは残しておきましょう。料金はISPセット割で変わらず、気が向いたときはまたスマホに移行できます。

以上でDSDSスマホデビュー編は終了です。 今日も読んで下さり、ありがとうございました。

【DSDS海外利用】Huawei Mate9をハワイで使ってみた。

ハワイに行って来ました。Mate9のDSDS機能とカメラを試す良い機会になったので、記事にします。

 

ドコモと米国ZIPSIMでDSDS

SIMフリー端末の利点の1つとして、海外で現地のプリペイドSIMを使えることが挙げられます。海外旅行の際に手持ちの端末に現地キャリアのSIMをセットして電話とネットが使えます。ネットだけならWi-Fiルータをレンタルする方法もありますが、旅行中は電話が使えた方が何かと便利です。

ハワイを含む米国の場合はZIPSIMがおすすめです。ZIPSIMは日本のamazonで事前に買えるので、旅行中にショップを探す必要もありません。キャリアはT-Mobileでエリア、回線品質ともに十分です。旅行向けの7日間プランであれば電話使い放題、データ合計500MBまで使えて2,400円とお手頃です。

ちなみにドコモで海外ローミングを利用すると1日980円で30MBまで、30MBを超えると16kbpsの速度制限がかかるという何とも大胆な仕様です。16kbps…モールス信号でも打つんですかね。

 

DSDSでないSIMフリー端末であればSIMは1枚しか入りませんので、Nexus5を使っていた頃は飛行機の中、あるいは空港でSIMを入れ替え、日本のSIMは旅行中は鞄の中に保管していました。今回はDSDS対応のMate9を使うので、SIMは両方刺しておいて設定で切り替えられます。

 

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海外利用の場合は2つのSIMを同時に使うことは無いので、「設定」→「デュアルカード設定」で使わない方のSIMを無効にすることで切り替えます。厳密にはデュアルスタンバイは使わずにデュアルSIM機能のみを使っていることになります。DSDS対応でなくても海外利用はできますが、狭い飛行機の機内や空港でSIMを入れ替えたり、滞在中に日本のSIMを保管する手間がかからないのは有難いですね。

 

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ハワイでLeicaカメラの実力を試す

Mate9の目玉機能の1つであるライカのダブルレンズカメラの実力をハワイの景色で試してみました。今回は設定は全てデフォルトのまま撮影しています。流石ハイエンドモデルのこだわりのカメラだけあって非常に綺麗に撮れます。特に空の青が鮮やかに出るのが良いですね。

 

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ホノルル空港RWY8Lに着陸直前のエアアジアA330の機内から。

 

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ホノルル空港のターミナルビルからエプロンを望む。

 

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ワイキキビーチ

 

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シュノーケリングスポットとして有名なハナウマ湾。

 

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「ジュラシックパーク」等の映画ロケ地として有名なクアロア・ランチ

 

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噴煙を上げるハワイ島 キラウエア火山のハレマウマウ火口

 

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Egg's Thingsのパンケーキ。美味しくてボリューム満点。

 

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ダイヤモンドヘッド登山中の風景

 

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真珠湾にて。戦艦「USSミズーリ」の甲板から。

 

今回の旅行は「初のハワイでの操縦とFAA Flight Review」、「SJCAMでの水中撮影初挑戦」等書きたいことがまだまだあるので、また日を改めて書きたいと思います。

今日も読んで下さり、ありがとうございました。

実録!DSDSでガラケーに月額1000円プラスでスマホデビュー(ドコモメール設定編①)

私の母親がドコモFOMAガラケーからスマホデビューしました。DSDSスマホと格安SIMを組み合わせれば、ガラケーの電話番号とメールアドレスを残したまま、月額1000円程度の差額でスマホを使うことができるので、その方法をまとめていきます。

 

このページの目標

ドコモメール設定は手間がかかるので複数回に分けて説明します。今回の作業は以下の通りです。

  • ガラケー回線のdアカウントを発行する
  • iモードを残したままspモードを契約する 
  • iモードとspモードのメールアドレスを入れ替える
  • spモードパスワードを変更する

 

dアカウントの発行

dアカウントはドコモの統合アカウントで、料金プランなどの契約内容の管理、ドコモメール等のサービスの設定を行うmydocomoへのログインにも使用します。dアカウントを持っていればプランの変更、契約の管理は一部を除いてmydocomoからネットでできますので、料金プラン変更等でわざわざショップに行かなくて済みます。

dアカウントは回線に紐づけられますが、PCからでも作成とログインが可能です。以下のリンクから作成できます。アカウント発行作業自体はWi-Fiでもできますが、アカウント発行の際にSMSを受信して認証する必要がありますので、発行する回線のSIMは何らかの端末に刺してSMSを受信できる状態にしておきましょう

 また、dアカウントの発行には「ネットワーク暗証番号」が必要です。「ネットワーク暗証番号」は契約時に書類に書いた4桁の暗証番号で、151(ドコモ総合案内)で契約内容を変更するとき等にも必要になります。こちらはネットや電話での照会、変更はできませんので、どうしても思い出せない場合は身分証を持ってドコモショップで変更しましょう。

 

id.smt.docomo.ne.jp

 

アカウント発行は画面の指示に従うだけで特に難しいことはありませんが、注意点として、電話番号、ネットワーク暗証番号を入力する画面で間違った情報を入力してもエラーにならずワンタイムキーの入力画面になるので注意が必要です。

ワンタイムキーが書かれたSMSがすぐに届かなければ入力に不備があったということですので、戻ってやり直しましょう。このことは画面の下の方に小さく書いてあります(大事なことは隅の方に小さく書くのがこの会社の特徴です)。

 

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spモードを契約する

ドコモのガラケーでは「iモード」を使ってメールをしていると思います。「iモード」はガラケー用のサービスでスマホでは使えないので、スマホ用の「spモード」を新たに契約する必要があります。注意点として、ガラケーのメールアドレスを引き継ぐ場合は必ず「spモード(iモード契約可)」を選択し、「iモードとspモードを両方契約」した状態にすることです。先ほど作成したdアカウントにログインし、spモードの契約手続きを行います。

www.nttdocomo.co.jp

 

「mydocomo」→「ドコモオンライン手続き」→「50音順から探す」とリンクをたどり、あ行の下の方にある「spモード(iモード契約可)」を選択して契約手続きを進めます。「iモードを引き続き契約しますか?」の選択肢は必ず「はい」を選んで進めます。

 

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iモードとspモードのメールアドレスを入れ替える

iモード契約状態でspモードを追加契約すると、「~@docomo.ne.jp」で終わるドコモのメールアドレスがiモードのアドレスとは別に新たに発行されます。この新しいspモードのアドレスと既存のiモードのアドレスは入れ替えが可能で、iモードで使っていたアドレスをspモードに引き継ぐには、「iモードを残したままspモードを契約して、iモードとspモードのアドレスを入れ替える」という手順を踏む必要があります。入れ替えはこちらのリンクに記載されている手順でできます。

 

www.nttdocomo.co.jp

 

アドレスの入れ替えが済んだらiモードは不要ですが、解約せずに残しておくことをお勧めします。なぜなら、iモードとspモードはどちらも月額¥300(税抜)の利用料がかかりますが、iモードとspモードを両方契約している場合のみそれぞれ¥150ずつ割引(ISPセット割)され、spモードだけを契約しているのと同じ料金となるのです。また、iモードの契約があればSIMをガラケーに戻してもメールとネットが使えます。

 

spモードパスワードを変更する

「spモードパスワード」はspモードに関する契約内容の管理に使用する暗証番号で、デフォルトでは「0000」です。ただしデフォルトのままだとそのうち変更しろと言われるので、予め変更しておきましょう。特にドコモメールの設定作業では最初のみ従量課金の3G通信が必要になるので、3G通信中に変更を促されないように予め変更しておくことが大事です。「spモードパスワード」を忘れた場合は「ネットワーク暗証番号」がわかれば変更できます。変更、リセットはこちらのリンクから可能です。

 

www.nttdocomo.co.jp

 

次回はSIMフリースマホでドコモメールを使うための設定を説明していきます。

 

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今日も読んで下さり、ありがとうございました。

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