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趣味で空を飛んでいるアラサー会社員が、スマホやタブレットを中心としたガジェットの活用法を気ままに紹介していきます。

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パイロットの資格には、どんな種類があるのか?

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こんにちは、空飛ぶガジェッター、みいや(@flying_gadget_m)です。

今回はパイロット資格の分類について書きたいと思います。

 

はじめに

このブログの管理人、みいやはどこにでもいる普通の会社員ですが、パイロットの資格を持っています。しかしながら、旅客機を操縦して太平洋を横断することは、もちろん出来ません。パイロットの資格と一口に言っても、様々な種類があるのです。

一応、本記事の内容は日本の航空法に基づいて書いていますが、アメリカの法律でもだいたい同じ体系です。なお、自衛隊機は航空法の範囲外で独自の資格体系があるので、ここでは扱いません。

 

機体のカテゴリによる分類

まず、「何を操縦するのか」によって資格が分かれます。自動車でも四輪車とバイクでは特性も運転方法も大きく違うので、免許は別ですよね?空を飛ぶ乗り物でも同様で、「航空機」は大きく以下の4つのカテゴリに分類されます。

 

1.飛行機

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空を飛ぶ乗り物の中で、多くの方は飛行機が最もなじみ深いと思います。機体に固定された翼と推力を生むエンジンを持ち、プロペラまたはジェット推進で前進することで翼が揚力(浮く力)を得て飛行する乗り物です。管理人が持っているライセンスは飛行機だけなので、このブログではパイロット関係の記事を書く際には基本的に飛行機の話を扱います。

 

2.回転翼航空機(ヘリコプタ)

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回転することで揚力を生み出す回転翼(ローター)を有する航空機です。滑走路が無い場所での離着陸、空中での静止(ホバリング)ができることが特徴です。管理人はヘリコプタを操縦したことはありませんが、ヘリパイロットの知人によれば、ヘリの操縦は難しく、そして面白いそうです。

ただし、ヘリコプタは運航費用が類似クラスの飛行機の2倍くらいかかるので、我々のような一般庶民が趣味で飛ばすのはかなり大変だそうです。

 

3.滑空機(グライダー)

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見た目は飛行機に近いですが、エンジンを使わずに、「滑空」できることが特徴で、上昇気流に乗れば上昇や長距離飛行も可能です。管理人はライセンスは持っていませんが、学生時代に操縦経験があります。操縦感覚は飛行機とほぼ同じですが、エンジン音が無いので非常に静かです。費用面では飛行機よりも手頃なため学生スポーツとしても盛んであり、多くの大学にグライダー部があります。

誤解が多いですが、「グライダー」は写真のように飛行機の形をして操縦席に座って操縦するもので、「パラグライダー」、「ハンググライダー」とは別物です。

 

4.飛行船

 

翼による揚力ではなく、空気より軽い機体を詰めた気嚢が生み出す「浮力」によって飛行する航空機です。英語ではLighter than Airと呼ばれるカテゴリです。現在では移動手段というよりは、その存在感を生かして広告媒体として使われています。

上記1~3のライセンスを全て持っている方も知人にいますが、飛行船のパイロットにはお会いしたことが無いです。それもそのはず、日本には飛行船が1機しかなく、パイロットも1人しかいらっしゃらないそうです。レアですね・・・。

 

ちなみに、ここで挙げた4つ以外の「空飛ぶ乗り物」、例えばパラグライダーやハンググライダーは、航空法に基づく「航空機」ではないため、国家資格としてのライセンスはありません。業界団体が独自に資格制度を設けているそうです。

 

飛行機カテゴリをもう少し細かく

パイロット資格の体系では上で挙げた各カテゴリに対して、さらに細かい分類がなされています。この記事では「飛行機」のライセンスに関してより、詳細な分類を見ていきます。

 

陸上機か水上機か

陸上の滑走路から離着陸する陸上機と、水面から離着水する水上機でパイロットライセンスが異なります。私を含めたほとんどのパイロットは陸上機の資格を持っています。水上機は日本では「せとうちSeaplanes」さんが運航しています。

水上機のパイロットも私の身近にはいないので、詳しいことは残念ながらわかりません。一説には水上を航行している間は船舶扱いなので、船舶免許も別に取得する必要があるとか…。

 

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エンジンが単発か多発か

エンジンが1つの単発機と、複数のエンジンを持つ多発機でもライセンスが異なります。ただしこれは車やバイクの免許で言う「限定解除」に近い性格で、単発の免許を取ってから双発機で比較的短時間の訓練を行うことにより、多発免許を取得できます。私は単発のライセンスのみ所持しており、多発を取る予定は今のところありません。

なお、「多発(Multiengine)」は言葉の意味としては3発以上の機体も含みますが、それらの機体は全て後述する「別格」の機体に該当するので、事実上はエンジンが2基の双発機に限定されます。

 

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旅客機などの大型機は「別格」

上記が飛行機のライセンスの一般的な分類ですが、上記の分類は主として比較的小型(最大離陸重量5.7t以下)で、一人で操縦が可能な飛行機に適用されるもので、旅客機や大型ビジネスジェットのように操縦に二人を要する大型機は、それぞれの「型式」ごとに専用のライセンスが設けられています。つまり、たとえ陸上多発のライセンスを持っていても、ボーイング777やエアバスA350を操縦できるわけではありません。

世界中で定期便として活躍し、多くの人にとって航空機の中で最も身近なジェット旅客機ですが、これらの機体は後述する業務範囲の分類でも最上位の「定期運送用操縦士」が必要になるなどあらゆる意味で「別格」であり、我々趣味のパイロットには通常縁のない世界です。

 

 

ところで、陸上単発ライセンスでジェット機は操縦できるの?

私を含めて多くの自家用パイロットが保有する「自家用操縦士 飛行機 陸上単発」のライセンスでは、ピストンエンジン(レシプロ)機とタービンエンジン(ジェット)機どちらも操縦できます。でも、民間機で単発のジェット機なんてあるの?と言われそうですが、実はあります。

下の写真のCirrus Vision SF50。2016年に納入が始まったばかりの最新型で、VLJ(超軽量ジェット機)と呼ばれるタイプの機体です。これであれば私が機長として操縦しても「航空法上は」何ら問題ありません。実際に操縦するには相当な慣熟訓練を受けないと無理でしょうが。

 

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業務のレベルによる分類

次は機体のカテゴリではなく、「業務範囲」による分類です。要は「何を飛ばすのか」ではなく、「何を目的として飛ばすのか」という話になります。自動車で言えば一種免許と二種免許の違いにあたります。

この業務範囲のレベルは「自家用操縦士」、「事業用操縦士」、「定期運送用操縦士」の3つがあります。後者の方が上位の資格となり、上位の資格があれば下位の資格の業務は自動的に可能になります。また、いきなり上位の資格を取ることはできず、必ず「自家用操縦士」から順番にステップアップする必要があります。

 

自家用操縦士

英語で言えばPrivate Pilot、車で言えば一種免許。「報酬を受けないで、無償の運航を行う」ことを条件として航空機の運航が認められます。管理人が保有していて、このブログで扱うのはこの資格です。平たく言えば「趣味で飛ぶのはOKだけど、お金儲けはNG」という資格です。私は職業パイロットを目指す予定はありませんので、この資格で十分です。

友人を乗客として乗せることも可能で、運航にかかったレンタル代、燃料代などの費用を同乗者と「割り勘」にすることも問題ありません。ただしその場合もパイロットが最低でも割り勘分の負担をする必要があります。

 

事業用操縦士

ここからは仕事として航空機の操縦ができる「プロパイロット」の世界になります。「事業用操縦士(Commercial Pilot)」は平たく言えば、「エアライン以外の仕事」ができるライセンスです。具体的には航空写真、操縦訓練、チャーター飛行、遊覧飛行、航空機整備、宣伝広報等の仕事に従事することができます。

ここまでであれば個人が自費で取得することも可能で、アマチュアでもスキル向上の一環として取得する人はいます。

 

定期運送用操縦士

「定期運送用操縦士(Airline Transport Pilot)」パイロットライセンスの最上位に位置づけられる、エアラインパイロット用の資格です。上述した「別格」の機体の機長として、定期航空路線を運航することができます。

自費での取得はまず不可能なので、欲しい人はエアラインへの就職を目指して下さい。

 

その他の関連資格

他に重要な資格として、「計器飛行証明」、「操縦教育証明」、無線関係の資格などがあります。また、実際に飛ぶ上ではライセンスに加えて「航空身体検査」、「特定技能審査」も必要となります。それらについてはまた別の記事で改めて解説することにします。

 

まとめ

パイロットの資格について、一般的な事柄をまとめてみました。パイロットライセンス取得を目指す方の参考になれば幸いです。

それでは、今日も読んで下さりありがとうございました。Good day!